『FANTASIAN Neo Dimension』の全実績を解除しました!
全実績解除まで実に約78時間のプレイです!全実績解除の実績のグローバル取得率はまさかの1%未満でした。(2025年1月11日現在)
年末年始にプレイをしなければ全実績解除は難しかったでしょう…
「ファイナルファンタジー」の坂口博信×植松伸夫が手掛ける王道のJRPGです。もともとApple Arcade独占で配信されていたゲームでそれがSteamでもリリースされたものです。
坂口博信×植松伸夫が手掛けるだけあり、FF4~FF7付近にはまっていた方々がプレイすると間違いなくドンピシャかと思います。唐突に挟まれる謎キャラクターとのイベントやフィールドを移動した冒険、仲間との掛け合いやイベント中盤から仲間が散り散りになり集める展開等まさしくかつてのファイナルファンタジーあるあるな展開ばかりです。裏を返すと当時でも不評な要素が令和ナイズドされているとは言え再現されていたりもでそこらへんは賛否両論かもです。(エンカウント頻度やキャラクターの移動速度を上げるのにスキルが必要だったり等…)
スクリーンショットを見て頂くとジオラマ、あるいはクレイアニメーションのようなグラフィックスが他のゲームとは違う特徴でしょうか。シェーダーなのか実際に製作して撮影しているのかは分かりませんがダンジョンや街が独特なグラフィックスで面白いです。
仲間になるキャラクターは総勢8名、いきなり全員仲間になるのではなくイベントが進むごとに仲間になり戦略が増えていくのも往年のRPGを思わせます。
どのキャラクターも魅力があり掛け合い漫才は中々に面白いです。ゲームボリューム及び物語の展開の都合上キャラクターごとの個別イベントやパーティーイベントはそこまで数がないのは残念です。とはいえ、数がないと言いつつ全実績解除まで目指す形でじっくりプレイすると時間はかなりつかいます。
このゲーム、Steamでリリースされてからもうすぐ1ヶ月になりレビューの評価も良い割には物語後半で解除できそうな実績の取得率が異常に低いという特徴があります。これは大半のプレイヤーが飽きている可能性が高くその要因は敵との戦闘要素によると思います。私のプレイ時間の大半も戦闘に費やされています。戦闘部分はかなり好みが分かれる要素かと思います。
戦闘自体はオーソドックスなターン制バトルです。スクリーンショットにあるように行動順が画面右下に表示され次の一手を適切に判断して敵を殲滅するスタイルです。
戦闘では攻撃に軌跡(ライン)が存在します。軌跡上に存在するモンスターにはすべてにダメージあるいは効果が当たるというのが特徴で物理攻撃や魔法攻撃ごとに軌跡は異なります。このゲームの戦闘に関する個人的な不満点は以下の通りです。
- 軌跡の種類が少なすぎる!
- 火属性を使えるのがレオア(+エズ)だけ
- 雑魚的を一掃するディメンジョンバトルに時間がかかる…
- ボス戦のパターンがすべて同じ
- ボス戦にとにかく時間がかかる
ここら辺でしょうか…
軌跡を使った戦闘なのですが軌跡の種類がわずか3つくらい?直線、曲線、円形(or 放射)しかないです。しかも当たり判定の範囲が狭い。でかいのもあるのですがそれは威力が低すぎるというストレスマックスな仕様です。加えて属性攻撃がかなり肝になるのですが使えるキャラクターのバランスが悪すぎます。火属性に至っては主人公のレオアしか使えないです。厳密にはエズも使えますが威力が低すぎます。シャルルとバウリカに至っては扱える属性が全く同じで性能がかなり被ってます。
ディメンジョンバトルは亜空間でバトルしているようなスクリーンショットがあると思いますがそれがディメンジョンバトルです。このゲームはダンジョン内のエンカウント率がかなり高めに設定されています。でエンカウントするごとに戦っているとストレスマックスなためエンカウントした敵を貯めておくことができます。そしてある程度貯まった任意のタイミングでの戦闘をディメンジョンバトルと呼んでいます。
一見するとストレス緩和のためのギミックに思えますがこれはこれでストレス要素でした。モンスターを貯められる容量にはリミットがあり超えると強制的にディメンジョンバトルに入ります。なので30、40とか50体とまとめて戦うのですがまとまって一斉に出てきてくれないためチマチマと倒していく必要があります…
加えて軌跡の種類が少ないこととモンスターの配置をわざと一掃できないような絶妙な配置にするのでとにかく時間がかかります。ゲーム後半には貯まった敵をバトルする前に一掃する機能があるのですがそれはまさかのダンジョン内ではできず街の特定の地点に行きゴールドを払わなければいけないという謎仕様です。いや、まあゴールドを払うのは良いのですがせめてどこでも使えるようにしてもいいじゃん!と思いました。
加えて言うと物語の都合上、ディメンジョンバトルの機能が使えなくなるエリアなんかもあったりします。こういうところは往年の古いRPGの価値観が残っている感じがして個人的には不評です。これならディメンジョンバトルという仕組みを用意せず初めからただのエンカウント形式でいいじゃんと思いました。ディメンジョンバトル自体は今までのRPGでもあまり見ない仕組みで感動したのにわざわざその機能の使用を縛るような展開と仕様ばかりで何がしたいのか分かりませんでした。
そしてボス戦がとにかく大変です。大体パターンは決まっていて「初手から複数ターンは攻撃 or 状態異常あるいはデバフ」→「一定数ダメージを受けると雑魚やギミック召喚及びタメ」→「大ダメージ攻撃」です。隠しボスですらほぼ同じです。参考までに「虚無の先に」を見て頂けると良いかと思います。
雑魚やギミックを召喚された際に軌跡を使って次のボスの攻撃までに殲滅しないと大ダメージとなるため行動順を確認しつつ仲間キャラクターの使用できる魔法やスキルを吟味して行動を決める流れです。ひたすらこの流れを繰り返すのですが飽きもくるし時間もかかります。
と…まあ戦闘に関しては私の中で不満も多いせいか長文になってしまいました。
ですが全体を通すと少なくとも私は全実績解除するくらいにははまれたのでやはり良いゲームなのだと思います。さすがに週末プレイレベルのゲームではないですが長期休暇等あればお勧めできるゲームです!
以下、攻略系のメモに続いてネタばれあり感想です。
クエスト攻略
序盤のクエストで引っ掛かりそうな所だけ攻略メモを残しておきます。中盤以降のクエストはほぼすべてが目的の場所に行く→アイテム取得或いはイベント(ボス戦あり)みたいなワンパターンになってしまうため悩む要素はなくなります。
愛しの猫
まずはエンの街の旧市街を繋ぐ途中の道でキラキラ光っている場所があるのでそこで「ピラニアラの骨」を手に入れることができます。
キャプチャのところから隙間に入ることができます。
隙間の奥の民家にいるトラ柄のネコに「ピラニアラの骨」を与えることで捕まえることができます。
作りかけのナックル
貝拾いをクリアする。
貝拾い
ビブラ王都の外遊街で女の子からクエストを引きうける。「虹色に輝く小さながら」を渡せば良いです。
実績解除メモ
大半の実績は丁寧なプレイを心がけていると気づいたら解除されるものばかりです。丁寧なプレイと言うのは街はしっかり探索する。ダンジョン内の宝箱はすべて取得する、武器・防具強化は惜しみなくする。クエストはすべてクリアする。戦闘を面倒くさがらないと言ったところでしょうか。
「武器コレクター」や「宝石コレクター」なんかの実績はある種収集系実績ですが上記の通りなプレイを行っていれば自然と解除されます。
ダンジョン内の宝箱も殆どが簡単に見つかり取得できるものばかりです。
そのため全実績解除の難易度だけを考えるとそこまで難しくはないです。シンプルに時間がかかるだけです。全実績解除は2週目のプレイが必須です。一部コツが必要な実績のみメモ書きを残しておきます。
セレブオブセレブ
キーナの成長マップにゴールドの取得率を3倍にするスキルがあるので解放してひたすらディメンジョンバトルを行えばよいです。累計なのでスキルを取得できれば2週目に突入する前に解除される可能性は高いです。
ウェポンマニア
武器は強化すると別の名前になりそれは別武器扱いとなるので強化を積極的に行えば「超神槌」と合わせて解除されるはずです。
アーマーマスター
ウェポンマニアと同様です。強いて言えば強化アイテムはダンジョン内の宝箱や後半の敵からドロップするのでエズの成長マップからドロップ率を上げるスキルを積極的に取ると良いです。
超神槌
ウェポンマニアと同様です。強いて言えば強化アイテムはダンジョン内の宝箱や後半の敵からドロップするのでエズの成長マップからドロップ率を上げるスキルを積極的に取ると良いです。
頂点
2週目のプレイが必須です。このゲームはレベル35以降に経験値補正が入ってしまいレベルの低い敵から経験値がまともに得られなくなります。その補正が極小になるのが2週目以降です。
2週目のバウリカ加入あたりから雑魚的から得られる経験値が増えます。とはいえ普通にバウリカ加入以降のクエストを全部こなすつもりで2週目をプレイしていれば自ずとレベル99にはなるかと思います。
経験値が2倍になる「異邦の魔石」を装備すればなお良し!です。
限界突破
頂点と同様で2週目プレイが必須です。このゲーム、なぜかレベル65以降スキルポイントが手に入らなくなります。(成長マップ2枚目、3枚目とか用意しておいてなんでこんな仕様にするのかまじで意味不明です…)
そのため「SPカプセル」が必要になるのですが2週目からは宝箱から一定確率で取得できるようになります。誰かが成長マップ2枚目に突入すれば解除されます。
ミュージックボックス
2週目のプレイが必須です。2週目のエンの街のトイボックス入口に宝箱が追加されていてその宝箱を開けたら解除されます。
時戻し
2週目に入る方法ですが、シンデレラ三連星が出現する地点すべてを見つけて勝利する必要があります。シンデレラ三連星との最後のバトル地点はシャングリラというダンジョンにある祭壇なのですがそこの祭壇に「タキオンメダル」を捧げると2週目に突入します。ラスボスであるジャズを倒している必要はありません。神機はすべて解放している必要があるらしいのでタンの加入は必須かと思います。
「タキオンメダル」はラストダンジョンの最後の地点の宝箱にあります。
読書家
小説と言うのが何なのか分かり辛かったのですがどうやらゲーム進行中に唐突に挟まれるナレーションありの紙芝居の事のようです。とりあえずタンは必ず仲間にしてダンジョン「名もなき島」はクリアするようにするのと。ロボットを一定数回収するとロボットから物語を聴けるのでそれは読みましょう。見逃す可能性があるとするとここら辺かと思います。見逃しがなければラストダンジョンへ繋がる「神の通信網」で解除されるはずです。
虚無の先に
これが一番鬼門となる実績でしょう。早い話が隠しボスである虚無のイムを撃破する必要があります。
シャングリラというダンジョンのボスを撃破するとアナザーディメンションに行くことができます。ボスラッシュエリアです。表層・中層・深層とあり深層の適正レベルは99なので実質的なエンドコンテンツです。
虚無のイム撃破時のキャラクターの装備とステータス、プレイ動画を残しておきます。参考にしてください。
成長マップに関してはタン以外は1枚目はすべて解放済みで2枚目に突入しています。2枚目の無属性耐性のパネルは解放している状態です。レオア、バウリカ、シャルルは無属性攻撃強化のパネルも解放しています。レベルはレオア、シャルル、キーナのみ99で他は90付近です。
ぶっちゃけジニクルとタンは全く使用していないです…
特にタンさんラスボス戦でもまったく使わないです。属性攻撃ギミック多すぎで無属性特攻が活躍できないのもこのゲームの微妙なところ…
範囲型物理攻撃だとバウリカが強くて広範囲型物理攻撃はシャルルとエズが居る。エズはサポート特攻でしかも封印されてもほぼすべてのスキルが使用できる…
タンさんは強いスキルの消費にHPを使用するせいで後半被ダメージ量が多いボス戦ではなおさら使いにくいという…😭
ネタばれあり感想
最初は主人公であるレオアの記憶喪失から始まるためプレイヤーの主観に近い形で物語が始まるのはかなり良いですよね。
個人的にはチクッタとハクッタが可愛くて最高でした。ゲーム後半がプレイヤーの任意順でクエストをこなせる仕様なため、必ずパーティに居るチクッタ、ハクッタ、バウリカとのイベントシーンになる辺り優遇感があります。
さすがにかつてのRPGのように仲間になっているキャラクターによってイベントが変わる、あるいはやり取りが変わるという要素はコストかかり過ぎるからなのか入っていないです。そう考えるとFF6とかやっぱりすごいですよね。
物語としては4次元よりさらに上位存在である4体?の神による内輪もめでした。人間やその他生命はまさに巻き込まれな訳です。
まあそんな事情は何それ状態で神の世界まで単独で行くレオアの父親はやばすぎですね。(あまりにも凄すぎで隠しボスになっていたとしてもおかしくないレベルだと思う…)
「秩序」、「混沌」という言葉が出てくるのでてっきり女神転生に近い物語かと思いましたがそこはやはりしっかりFFらしくラスボスは早い話がすべてを無にするエクスデス思想でした。
もっとも神と呼ばれる4柱も結局のところはどこかの世界にいる生命体で「神の光」が照らす世界に辿り着いて神の真似事をしていただけであり神ではなく彼らもまた感情にもみくちゃにされる存在でした。(もみくちゃって表現が可愛いw)
「神の光」が照らす世界については最期までよく分からないままでした。強いて言えば宇宙そのものなのでしょうか?4柱の心情により形状を変える世界らしいですがそれ自体も何かの装置っぽいですよね。ゲーム内でも若干言及されていたような…
でもレオア達からすれば神と名乗る訳分からん存在から好き勝手されるのマジで許せんですよね。バウリカがヴァムに何だかんだで理解を示しているのマジですごいです。
序盤のレオア、キーナ、シャルルパーティでのやり取りは面白かったです。もっと後半もラブコメして欲しかったです。
全体を通して見ると物語自体は思った以上に短いのですよね。街もわずか3つしかないですし。クエスト自体もすごい多い訳ではなくダンジョンも長くないためやはり効率が悪いのは戦闘部分ですね。
設定自体にはまだ謎も多いので続編もできそうな作りではありますがある意味しっかり完結しているとも言えるのでスッキリ満足なゲームでした。次回作があるなら戦闘に関しては改善を希望する!
JRPG自体はこの先さらに数を減らしていくような気がします。そういう意味ではこういう作品は貴重なのでこの先もこういうRPGが出てくるならぜひ触れていきたいですね。
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(しかし…2025年1月11日時点でラスボス撃破のグローバル実績解除率6%に満たないの購入した人のほぼすべてが途中でプレイ飽きているか辞めているということに… 😣)