『悠刻のファムファタル』を読了!王道の館モノ美少女アドベンチャーゲーム。とても読みやすくそれでいて引き込まれるストーリーで館モノ入門にお勧めです!

『悠刻のファムファタル』タイトル画面

悠刻のファムファタル』を読了しました!※ リンク先は18禁なため踏む場合はご注意を

ジャンルとしてはホラー・伝奇、館ものに相当すると思います。全ルート読了まで17~18時間位でした。

『悠刻のファムファタル』スクリーンショット①

祖母の死をきっかけの遺品整理でとある洋館に電話を入れたら主人公(日下部彰)は招待を受けそこへ向かうという館物としては王道の導入から始まります。

FANZAのタグではホラーも設定されていて、サンプルのスクリーンショットにもそれっぽいものがありますが実際にはグロ絵はほぼないです。テキスト表現としてはありますが微々たるものです。ゲームシステムはオーソドックスです。選択肢を選ぶことで展開が変わるノベルアドベンチャーゲームです。フローチャートシステムがあるため分岐で悩むことはないです。というより周回により選択肢が解放される形式なため実質的には1本道と思って差し支えないゲームです。

『悠刻のファムファタル』スクリーンショット② 『悠刻のファムファタル』スクリーンショット③

洋館に辿り着くとそこには美女のメイドが居てなぜか破格の好条件で滞在を依頼され彰は警戒しつつもそれを受け入れ館で過ごす。メイドたちは完璧な上になぜか彰に露骨な行為を向けてくるという典型的なエロゲーなのですが主人公である彰はその違和感を探っていきます。

周回型で1週目はバッドエンドで2週目から実際ヒロインと彰たちに何があったのかという本格的なストーリーに入る構成です。周回型ですがタイムリープ物ではないです。

『悠刻のファムファタル』スクリーンショット④ 『悠刻のファムファタル』スクリーンショット⑤ 『悠刻のファムファタル』スクリーンショット⑥ 『悠刻のファムファタル』スクリーンショット⑦

購入してからそのまま最初から最後まで読み進めてしまう位は引き込まれます。何を書いてもネタバレになりすぎるくらいには面白い物語でした。ヒロインの名前にも伏線があるため内容を語ること自体が難しいのが非常に惜しいです。個人的に欠点らしいところは見たらないのですが強いて言うと会話がくどいです。状況の説明や認識の違い、世界観やらをかなり会話で説明するきらいがあります。主人公である彰は職業が作家なため理屈っぽいなと思っていたのですがヒロイン達もめっちゃそれについてくるなwと思いました。感情の部分や内面の価値観まで会話とモノローグで説明し尽くすのでちょっと鬼滅の刃っぽかったです。いきなり長男だから我慢できたとか言い出すのではないかと心配するレベルです。ただ、実はその会話の多さにより表現される感覚であったり互いに考えていることの価値観の違いは最期までこのゲームを読むと大切なテーマであるとも思うのでうまい具合に落とし込んだんだなという感想になったので凄いと思います。

『悠刻のファムファタル』スクリーンショット⑧

このゲームは実際に読むことでその面白さを発揮すると思うので語るのが難しいのですが美少女ゲームとしてはヒロイン達の可愛さだけでなく物語もしっかりしている良作だと思います。何より閉鎖的な館モノではないというのも良いです。館の住人は外部とも交流があることも描かれており館モノにありがちでなあなあにされることの多い周りの住人は何も疑問に思わんのか?みたいな部分も物語を読んでいくことでその実態が解明されるのも良いです。伝奇や館モノの美少女ゲーム入門でプレイすることをお勧めできそうです。裏を返すとより猟奇的であったりホラーな作品を求めている方からすると肩透かしを食らうかと思います。

アダルトなゲームであるためそういうシーンもたくさんありますが純愛しかないのでその点は安心できます。特定のルートのテキスト表現でちょっとだけゴアなのが少しある程度です。

最後に余計な情報かもですが、美少女ゲームのブランドにMeteorがあるのですが(今も活動しているかは不明…)、そこの第1作に「神樹の館」というゲームがあります。同じ館モノなのですが「悠久のファムファタル」が楽しめたのであればこちらFANZAでも遊び放題とかでプレイできた気がするので悠刻のファムファタルを読了してロスを感じたらぜひ神樹の館もかなりお勧めです!