『蛟の巫女』を読了!久しぶりにがっつりとした転生伝奇物の物語でそこそこ満足できました!※ ネタばれあり感想

『蛟の巫女』タイトル画面

蛟の巫女』を読了しました!

伝奇物のオーソドックスな選択式のノベルアドベンチャーゲーム(R18)です。(※ リンク踏む場合はご注意を)すべて読了するまで大体10時間位でした。週末プレイに丁度良いくらいです。

選択肢は数カ所にありバッドエンドありです。とはいえ複雑なフラグはなしで実質的には一本道です。

『蛟の巫女』志津香

旅をしている主人公である伊織がとある島でヒロインである志津香に出会うのですが面識がないはずなのに島で出会い一目惚れかの如く抱き合ってしまう所から物語は始まります。

登場人物は多数出てきますが転生がテーマであり何かしらの因果で関わっていることは割と早い段階で明らかになるところはそこそこ伝奇物としてテンポが良いと思います。伊織が旅をしているのには訳がありその理由も過去生が影響していることはもちろんなのですがそのせいもあってか年齢の割に子供っぽいところがあるのは好みが分かれるところかもしれません。

転生前の話に入ったあたりからがいよいよ本番なのですがいまいちカタルシスに欠けるところがあるのが個人的には不完全燃焼です。なんか途中からバトル物っぽくなってしまうせいな気がします…

『蛟の巫女』蛟

タイトルにもある蛟こそがこの物語の敵でもあるのですが…正直なところこいつの何が問題なのかあまり共感できないところが私の好みに合っていなかったのかもしれません。ただ転生する過程で本来の人格を転生した魂で上書きすることはある種の殺人であるという部分は転生物の代表作とも言えるファンタジックチルドレンでもあったテーマなのでその点は個人的には高評価です。

私なりに転生+伝奇と来たら期待するのは膨大な時間の果てにたどり着くカタルシスを期待するところではあります。この作品に関して言えばその点はしっかり押さえているところは期待通りなものの、ボリュームの都合も恐らくあり間の始まりから起承転結の転に至るまでの時代を端折りまくっているのと絶望感の描写がそこまで…と言う感じでカタルシスは得られませんでした。登場人物の魅力があまりないというよりは大本でもある静珂がチート過ぎるせいかもしれません。

(いくらなんでも未来を見通し過ぎでオチの黒幕に対する対処法まで含めて実はどんでん返しではないというのも若干冷める要因でした…)

恐らくですが似たような作品でもある「久遠の絆」が好きな方はジェネリック久遠の絆感を得られる良作だと思います。

注意点といたしまして物語自体はある意味での大団円で終わりますが…このゲームは凌〇やNTR描画があります。エロシーンはフレーバーみたいなものでそんなに数もないのですがそれでも主人公とヒロインが致しているシーンよりその手のシーンが多いため嫌いな方はプレイはお勧めできないと思います。